2017年11月10日金曜日

平成29年度 第2回研修会報告



平成29年度 第2回研修会

日時:平成29108日(日)
場所:嶋田病院 7
内容:講義「ソーシャルワーカーとジレンマ」
   講師:龍谷大学 山田 容先生
参加者26

今回の研修会は、「ソーシャルワーカーとジレンマ」について、講義をしていただきました。
行政の方も4人参加されました。
経験年数で5つのグループに分かれ、日々業務の中で抱える葛藤について話し合い、皆同じように悩みながら業務にあたっていることを知ることができました。そして、それらの葛藤に対しソーシャルワーカーはあいまいでもよい、そこそこでよいと先生がおっしゃられたのが、とても印象的でした。

葛藤を抱えることにマイナスなイメージを持っている方も多く、日々悩みながら業務にあたっている方の中には、「迷いや葛藤があって当然。迷っていないSWの方が怖い」という先生の言葉に勇気づけられた方もいたのではないでしょうか。

    
<アンケート集計結果>(参加26名中、21名回答)
1)あなたの経験年数を教えて下さい
5年未満(10人)、59年(6人)、10年以上(3人)、15年以上(2人)

1)会場の場所は適切でしたか?
適切(21人)、不適切(0人)

2)時間配分は適切でしたか?
長かった(2人)、ちょうどよかった(19人)、短かった(0人)

3)SWとジレンマへの理解
理解できた(18人)、普通(2人)、あまり理解できなかった(0人)
未記入(1人)

4)研修会の感想を自由にご記載下さい
5年未満
・行政の仕事をしていたので、行政としてはあまり悩まない方が良いかと思う時もあったのですが、行政の中のSWとして悩むことを大事にしていきたいと感じました。
・行政という立場で参加させていただきましたが、当事者の人のためにということで、医療現場の方たちと共感しあえてとても有意義な時間でした。これからも悩みながら、その人のために何ができるか考えていきたいと思います。
・まよっていいこと、悩んでいいことがわかりました。決まったゴールがない、正答がないところが難しいです。
・他機関の方とも話し合いをする機会もあり、考え方や支援に対する思いを知る機会があり勉強になりました。山田先生の話も分かりやすく、参考になりました。
・他職種の方々と話せて良かった。ほかでも同じ悩みを抱えているのが分かってよかった。
・悩むこと(ジレンマを抱くこと)=マイナスイメージ という考えが、経験を積むごとに固まってしまったが、悩むことによって次のステップにつながっていく、ということを再認識できた。
・ソーシャルワーカーの仕事はあいまいな部分があり、業務上ジレンマがあることは自然なこと、ということを改めて理解できた。
・『迷い、葛藤があって当然のこと。迷っていないSWの方がむしろ恐い』この一言が一番印象に残りました。いくつかの困難ケースを、うまく解決へ導くことのできない自分にあせりを感じていましたが、1人で抱え込まず周りをうまくまきこみ、ケースの解決へ導くことが大切であることを感じました。
・グループの方と同じような思いを共有できてよかったです。先生の「あいまい」で「まよう」は武器という言葉を心強く感じました。
・『あいまいさ』の重要性の教示がとても共感できました。

59
・普段ジレンマを感じながら仕事をしており、グループワークを通して共感できてよかった。
・他職種の悩み(ジレンマ)などを聞けておもしろかった。
・グループワークと具体例を用いた説明時間が多く、充実した研修会でした。
・SWとジレンマの関係性について学び、ジレンマを抱えることの大切さを知ることができた。SWだからこその悩みもあるが、SWだからこそできる支援があることを改めて確認することができたため、これからの業務に活かしていきたい。
・ジレンマを抱えることが多くなったが、逆に活かしていけるように頑張る力をもらえました。
・日頃から業務でジレンマや葛藤が多く、嫌気がさすこともありますが、みんな同じような悩みをもちながら仕事をしていることがわかりました。必ずしも、ジレンマがあると揺らぐこと曖昧なことが悪いことではなく、むしろプラスの力に働いていけるものだと知りました。また来週から頑張ります。

10年以上
・普段の業務のことについて話し合えることができ、とてもよかったです。

15年以上
・ジレンマを感じることへの安心感が得られて良かったです。
・日頃思っているジレンマ等が研修を受けることで、それでいいんだと納得できました。

5)次回以降取り上げてほしいテーマ、講師、内容等
・平成30年度、医療・介護 報酬改訂について(2人)
・病院と在宅医の連携について
・他職種と交わえる研修



                    担当:福井総合病院 三谷 映理奈












2017年7月26日水曜日

Social Worker Day Fukui 2017 開催


717日(月)13時半より、「ソーシャルワーカーデーふくい2017」が福井県済生会病院で開催されました。3連休最終日にも関わらず、当日は69名の方が参加されていました。
一般の方の参加もあり、好評でした。

2009年に海の日がソーシャルワーカーデーと定められてから、福井県でも継続的に開催されています。今年は「つながり・支えあいのまちづくりのために~ソーシャルワーカーと地域活動」をテーマに東近江市社会福祉協議会・眞弓洋一氏による講演が行われました。


講演の中で以下のことを学びました。

・支援される(助けられる)側は選択できない、支援する(助ける)側は選択できるという関係がある。支援する側が主体ではなく、支援される側の立場に立った仕組みづくりを行わないとそれは「支え合い」ではなく「支え」である。

・「ニーズの本質」を考えることが重要。例えば地域のふれあいサロンに月に1回金曜日に参加していた方が、介護が必要となりデイサービスを毎週金曜日に利用することになったとする。本人は近隣の方とのつきあいを大事にしてサロンに行っていたのではないか、サロンに顔を出さなくなると地域とのふれあいが減ってしまうのではないかといった「地域に住む住民の目線」で物事を考えているか。

・現在は「聞いてはいけない・見てはいけない・気にしてはいけない文化」である。以前のお互いが支え合っていた頃と違い気にし合う・つながり合う場面を作り、お互いがお互いに関心を持てるような意識が必要である。

講演後には、助言者に講師の眞弓氏、進行に福井県社会福祉士会会長の竹澤氏、パネリストに福井市社会福祉協議会・小柏氏(福井県社会福祉士会)、福井市地区障がい相談支援事業所なんとう・道林氏(福井県精神保健福祉士協会)、福井県済生会病院・山口(福井県医療ソーシャルワーカー協会)が参加しパネルディスカッションを行いました。
まず今回のテーマについて日頃の実践で感じていることを各パネリストから発言しました。
山口からは、日ごろの退院支援の中で特に見守りが必要と感じるケースや入院中では十分なサービスの確保や見守り体制をとれず退院となり、地域の方の関わりを通じて、見守りの目を増やすことができ連携の大切さを実感したという内容でお話させていただきました。






眞弓氏の講演内容や他の登壇者からの発言を受け、支援される方も支援する方も一住民であり、お互いに支え合って生活しているという視点に立ち返り、通り一辺倒に「支援する」ではなく「支援される側」の立場を考え業務に取り組んでいきたいと思います。
ご参加いただいた方、ありがとうございました。来年のソーシャルワーカーデーは当協会が主催となりますので、一緒に盛り上げていきましょう!!

















2017年6月12日月曜日

平成29年度 総会及び研修会開催

 6月11日(日)13時より、平成29年度福井県医療社会事業協会総会及び研修会が福井赤十字病院で開催されました。
 昨日の雨から一変、心地よい快晴となり、多くの会員の皆さまに参加いただくことができました。
 現在の当協会の会員数は120名、うち総会出席者が54名、有効委任状数が29枚で、無事、全ての議案が賛成多数で可決されました。

 実は当協会は今年度大きな変化の年であり、新しいスタートを切ることとなります。
 一つ目に、「福井県医療社会事業協会」改め、「福井県医療ソーシャルワーカー協会」になりました。
 二つ目として、長年、当協会の会長としてご尽力いただいた谷口会長が今後、事務局としてサポートに回り、新しい会長として、これまで事務局をしていた三嶋が就任することになりました。
 これまで積み上げてきたことを大切にしながらも、新しいことにチャレンジしながら、協会運営をしていきます。皆さま今後ともよろしくお願いいたします。


 総会後は、第1回研修会を開催しました。こちらも60名という多くの会員の参加がありました。
 今年度は、
 ①「福井県退院支援ルール及び変更点について」
           福井県健康福祉部長寿福祉課  堀田浩司先生
 ②「介護予防・日常生活支援総合事業について」
           福井市役所地域包括ケア推進課 縣留美先生、竹内昭博先生
 の2本立てでご講演いただきました。
 
 
県下統一の「退院支援ルール」を用いて、ケアマネジャーと医療機関が連携を取っているのは今のところ47都道府県で福井県のみです。ルールが出来たことで連携がスムーズになり、診療報酬上の点数も算定ができるようになっていますが、このルールが本来クライアントのためにあることを今一度認識し、質の高い支援ができるようにしていきたいと感じました。





 4月から開始した「介護予防・日常生活支援総合事業」については、事業の概要について、訪問型サービス、通所型サービスについてなど、かなり具体的なところまで、これまでの予防給付との兼ね合いも含めご講義いただきました。
 非常に分かりやすい内容で、明日からの業務に必要な知識として生かせていけると感じました。

 
 研修会終了後、第1回理事会を開催しました。
 新しいメンバーも加わり、今年度の研修についての相談、理事それぞれの役割確認などを行いました。
 先日お知らせしました通り、7月17日(月・祝)にはソーシャルワーカーデーも開催予定です。
 多くの方のご参加をお待ちしております。

 最後に、今年度・来年度の2年間、当協会の役員となるメンバーを紹介します。皆さまよろしくお願いいたします。

 【会  長】    三嶋 一輝  (福井大学医学部附属病院)
 【副会長】   今井 靖子  (福井総合病院)
         木内 さつき (トゥモローズリハビリテーショングループ)
 【理  事】    河崎 伊佐央  (大滝病院)
         前川 圭織  (嶋田病院)
         吉田 千春  (福井厚生病院)
         三嶋 祐子  (福井循環器病院)
         安立 倫子  (福井リハビリテーション病院)
         山口 潤一  (福井県済生会病院)
         岩渕 加奈代  (木村病院)
         吉田 昌史  (つくし野病院)
         三谷 映理奈  (福井総合病院)
         島崎 偉大  (福井大学医学部附属病院)
 【事務局】   谷口 久良  (福井県立すこやかシルバー病院)
         山田 育弥  (福井県立すこやかシルバー病院)
 【会  計】    森石 佳奈  (福井赤十字病院)

2017年4月22日土曜日

第4回理事会開催

 本日、福井県医療社会事業協会の理事会が福井県済生会病院で開催されました。
平成29年度総会のことを含め、多くの議題について議論がなされました。
 なお、今年度総会について、日程及び会場、研修会の内容について現時点の情報をお知らせいたします。

<平成29年度福井県医療社会事業協会総会及び研修会>

【日 程】 平成29年6月11日(日) 13時~総会、14時~研修会

【会 場】 福井赤十字病院

【研修会内容】
①「福井県退院支援ルールの概要と変更点」(福井県庁担当者)
②「介護保険総合事業について」(福井市役所担当者)

詳細が決まり次第、案内を送付予定です。

両立支援研修会 福井県脳卒中・心臓病等総合支援センター

3月9日、福井県自治会館にて脳卒中・心臓病総合支援センター主催の両立支援をテーマとした研修会が開催されました。今研修は共催として当協会、福井県社会保険労務士会、福井循環器病院、福井県済生会病院、福井赤十字病院、福井県立病院、後援として福井県看護協会、福井県地域両立支援推進チーム、...